「この街」に住んではいけない!を読んだ
住まいのプロが教える30の警告 「この街」に住んではいけない!
- 作者: 中川寛子
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2008/02/21
- メディア: 単行本
- クリック: 37回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
AllAboutにて記事を掲載されている住まいのカリスマアドバイザーこと中川寛子さんの著書。
地域ネタはローカル過ぎてあまり知らないのだが
転勤や出張を頻繁にされる方はうなずけるような内容が多いのではないだろうか。
街を選ぶ際、どこでもいいやと思って住居を構える人はほとんどいないと思う。
一人暮らしを始めるにしても、ある程度調査をするはずだ。
この著書ではその調査のポイントを36のポイントや6つのコラムでまとめている。
非常にタメになるなと思った部分だけを抜粋して保存する。
防犯編
- ・ロードサイド店が並ぶ、夜のない金太郎飴タウンは犯罪多発タウン
地方に出張していて思うのがこういった郊外型の新開発住宅タウン。
平らな土地に綺麗にならんだ家の群があって、付近には大型商業施設やロードサイドのお店が多く、とても賑やかに見えるが、実は危険らしい。
理由(1)実は死角が多い
ほとんどが車の移動になるため、屋上や店の裏がわ、駐車場など。
歩くと以外に一目につかない場所があると気づく
理由(2)他人に無関心
“金太郎飴”タウンというのは、どこを見ても大抵同じような街のつくりになっているという意味。
機能的で全国均質のサービスが受けられるフランチャイズ型の店舗が多い都市だが、愛着を持てるような都市づくりにはなっていない。
地域のコミュニティが形成されにくいというデメリットがある
さらに夜型人間が形成されやすいため、精神的に不安定な異常者を生みやすい。
- ・公園のトイレが汚い街は夜が危ない
これは本当にその通りだと思う。近くの公園のトイレが汚いということは、行政などの管理が行き届いていないということを意味する。
- ・空き巣はコンビニの多い街が好き
- ・路上駐車が犯罪者を呼び寄せる
特に高架線や空き地、工事現場などが存在するような場所は犯罪者が溜まり易い。
さらにゴミやバイクなど、廃棄物が目立つようなら危険のサイン
放置自転車なども危険の代名詞だそうな。
ゴミが放置されていたりすれば、それは街の住民の意識が低いことを意味するため、やはり全体的に治安が悪い場所の印象。
放火対象にもなりやすいため、そういったものを放置している街は、行政の指導もきちんとしておらず犯罪に対する取り組みの意識も低いと言える。
空き巣などは逃げ場がすぐに見つかるような場所によく潜んでいる。
駅近くの雑踏や、集合住宅の多い街、空き巣などでも簡単に紛れることが出来るため、治安という観点ではかなり悪い。
見ず知らずの他人が隣にいるという状況に慣れていることが危険なのだ。
ちなみに、狙われる街というものにも大抵特長があるそうだ。
・単身向き、カップル向きの間取りが中心とわかる建物
・建物周囲が暗い、植栽が多すぎるなどの、死角が多い建物
・郵便受けに新聞や郵便物がいっぱいになっている建物
→ 留守が明らかに多い
・一戸建てが少ない地域
・コンビニが多く、夜型人間が多い地域
・平日の昼間で、人通りが少ないところ
犯罪件数でいうと
◇愛知県
◇埼玉県
◇大阪府が危険な地域の多い県なのだそうだ。
具体的な自治体は以下。
(※実は地元が入っててショック!!)
<空き巣が多い自治体ワーストランキング>
◇愛知県
・一宮
・春日井
・豊田
・名古屋市中村区
・岡崎
・名古屋市中川区
・豊橋
便利さ編
- ・ワンウェイ立地ではリスクを回避できない
これは通勤・通学の便利さの話。
ほとんどの人は駅やバスを利用するはずだが、極力路線が複数の場所を選んでくださいね、という意味。
特に職場からの距離は最も重要で、通うことになる場所からの終電時間や始発の時間はキッチリ考慮する必要がある。
特に途中始発駅はポイントだそうな
私は埼玉在住なので、以下の立地がよさそう
★赤羽、武蔵浦和、大宮
★成増、志木
★南浦和
★豊田
★八王子
- ・どんな施設も「各1」エリアはストレスが溜まる
- ・中食不毛地帯は忙しい女性泣かせ
コンビニが一軒しかないとか、駅の周りに商店街がないとかはアウトということ。
郊外型のショッピングモールがかなり展開しているが、個人的に抑えておきたいと思うのは
『業務用スーパー』『薬局』『百円ショップ』『商店街の八百屋』
この四つだと思う。
モノを買わなくなったとはいえ、何かにつけやっぱり細かいものがすぐに調達できるのは大きい。
レンジでチンすれば済むものを売っているのも大きなポイント
- ・かかりつけ医(小児科)を作れない都心暮らしは不安がいっぱい
個人的には今後医療はデータベース化されることが多いと思うので、大学病院が付近にあることが重要だと思う。
- ・シャッター商店街より悪い、歯抜け商店街、平日商店街にご用心
筆者のお薦めは関東都市圏だと
・下高井戸商店街(杉並・世田谷)
・ハッピーロード大山(板橋)
・笹塚/幡ヶ谷(渋谷)
・えるもーる烏山(世田谷)
・武蔵小山商店街(武蔵小山)
だそうな。ほとんど東京じゃないか。。。
中食確保がなされているエリアとしては
・砂町銀座商店街
・キラキラ橋商店街
・学芸大学商店街
・横浜中華街
・川崎/鶴橋駅ビル商店街
・麻布十番商店街(港区)
・中延商店街(品川区)
・ジョイフル三の輪(荒川区)
・亀有銀座商店街ゆうろーど(葛飾区)
・孔明寺商店街(横浜市南区)
などなど。
快適さ編
建物編
- ・二重天井かつ鉄筋コンクリートであること
- ・管理会社や組合を持っていること
- ・日当たりがよく、風通しの良い物件(特に匂いやカビに注意)
・配水管
・換気扇
・収納部分の湿気具合
・南側に向いている
・風呂がきれいで広い
・自炊エリアが広くて丁寧
- ・公共公園でかつ管理会社がいるところ
・夜間に騒ぐ馬鹿がいる
・マナーが悪い人が多い
・逆に犯罪者が多い
→ オフィス勤務の優良な人が住んでるところが良い
住戸編
- ・トイレをケチる(狭くする)物件は鉄骨もケチる
隠れてコソコソするくらいなら正々堂々とした場所をケチって『価格を適正にするための工夫』と言い張る方が何倍も良い
- ・最上階角部屋は静かだけど暗くて寒い
- ・縦型の鍵穴は空き巣好み
- ・暗くて湿った部屋、狭い風呂、キッチンが不美人を産む
- ・住戸配置図に気配りが現れる
- ・家具は極力BOX型のプラスチックを積み上げて創作できるほうがよい
- ・床はフローリングでクッションで保護する。危険な家具はおくのをやめる
- ・以外に角部屋は冷暖房効率が悪い
(※これは特別問題ではない:寒さは布団で対処できる)
★良い町の基準ってナンなのさ?
- (1)犯罪リスクの少ない美しい街は“桜”がキーワード
・桜が咲いたり、河川敷が綺麗なところ、田園調布やお屋敷街は犯罪が少ないらしい
愛着を持てるような街づくりがなされているかどうかは大きなポイントだ。
そのときのひとつの指標になるのが、愛されるような観光名所や人々がふと訪れたくなるような見所があるかどうかだ。
・夜十時以降の街の様子が明るくて落ち着いていて人通りが多いようなら犯罪は少ない
ちなみに建物の高さというのも、都市計画法の開発基準に沿っているらしい。
以下にその詳細をまとめてみた。
・第一種低層住居専用地域
高さ制限が10mである低層住宅専用地域
・第二種低層住居専用地域
上記に加え、コンビニや小規模店舗の出店が可能な地域。
・第一種中層住居専用地域
中高層住宅が建設可能な地域。
公共住宅、病院、大学や店舗が建設可能・第二種中層住居専用地域
小規模のスーパーや広めの店舗、事務所が建てられている。
上記に加えて
・第一種住居地域
一定規模の店舗や事務所、ホテルや工場が建設されているところ・第二種住居地域
パチンコやカラオケボックスが建っているところ
(2)ツーウェイ立地
・つまり通学や通勤の便が複数路線あること
(3)以下のポイントを抑えた出店地域であること
・百円ショップが中心の日用雑貨
・薬局
・大型郵便局
・駅前商店街
・業務用スーパー
つまりほどよく駅前は発達しており、少し車を走らせるといまだに田んぼがあって、やや郊外型の開発が徐々に進んでるのだな、という印象のある地域が最も良い。
もちろん首都圏や都市圏に電車で一時間程度の通勤距離であることは必須条件。
(4)逆に避けた方が良いシンボル
・風俗街
・観光スポット
・鉄塔や工場
・大型商業施設やホール
→ アウトレットや野球場などが近くにあるとこは渋滞や混雑が多い
・駅から遠い孤立型オールインワン物件
→ 引きこもりを生み、人間の多様性を確保できない
(5)高齢者用の開発や取り組み行っている地域
→ 行政がしっかりしている証拠
・特に独身世帯を含めた取り組みがきちんとなされているかどうかが肝
チェックポイントはこんなところだろうか。
いずれまたまとめてみようとおもう