詭弁 24 対人論証
対人論証 (ad hominem abusive)
A「私は生活必需品の消費税を廃止するべきだと思う」B「A氏はそんな事を主張しているが、彼は過去に傷害事件を起こしている。そんな者の意見を取り入れる事はできない」
Bの発言は、Aの主張そのものではなくA自身に対して個人攻撃することで反論しているため、対人論証となる。「Aが傷害事件を起こした」という事は、A自身の信用を失墜させる効果はあるが、Aの主張の論理的な正否とは無関係であるため、論理的には正しい反論ではない。このように、論敵を貶めて信用を失わせようとする目的で行われるのが対人論証で、人身攻撃の一種。同時に、相手の主張の正否から「相手を信用できるか」への論点のすり替えでもある。
「人身攻撃」も参照