今北産業風・ねっとさーふぃんの記録@ほ(ん)の(り)むらさき

毎日やってるネットサーフィンの記録から一年間の自分を振り返るためのチラシの裏です

矛盾-全能の逆説

全能の逆説全能者は自分が持ち上げることができないほど重い石を作る事ができるか?



全能者は論理的に不可能なことをすることができる。全能者は自らが持ち上げられない石を作ることができる。全能者は次いでその石を持ち上げる。

思うに、かのような存在は数学的に2足す2を5にすることもできるのであろうし、四角い円を作ることもできるのであろう。この場合その存在の全能性は、本来的に矛盾であるかくの如き記述を乗り越える能力を指す。en:Harry Fankfurtの言を用いれば、「もし全能者が論理的に不可能なことを為すことができるならば、彼は彼自身扱うことのできない状況を創造することができるばかりか、一貫性という限界を超えて、自ら扱うことのできない状況を扱うことができるのである。」

だが、この方法で逆説を解消することは問題を孕んでいる。定義それ自体が論理的な一貫性を無化してしまうという点である。逆説は解決できるかもしれない。だが、それには出費を伴う。そのような存在が論理を超越してしまうので、論理はガラクタになり、無用ないし無意味なものになってしまうのだ。アレンの「理性」は、論理を放棄することで逆説を解消する人々を風刺している。アレンは次のように書いている。「もし彼らが理由(あるいは理性)抜きで論議しているなら — 彼ら自身が一貫性を持つにはそうでなければならない — 、彼らは理性的な納得を得ることはできないし、理性的な論議にも値しない。」