将来価格を計算するDCF法/将来価値を計算するDCF法
(例)
100万円を5年間の債権投資に費やして年利10%の権利証を手に入れたが、即座に現金が必要になって権利証を売却したい場合、
権利証は幾らで取引されるべきなのか
DCF法の考え方
STEP 01 銀行預金に入れた場合で考える。
銀行預金に100万円を入れた場合、五年間で100万円が116万円になると仮定する。
つまり利率が0.16%の+となる
STEP 02 権利証の持つ本来の将来価格を計算する
今回は100万円に対して年10%の複利であるから、5年後には161万円になっている
STEP 03
161万円 ÷ 1.16 = 139万円が妥当な値段となる
解説:
その証券は5年後に161万円であるとすると、同様の金額を普通の銀行預金で手に入れようとするには139万円でなければならない。
よって、161万円相当の証券は、五年経過する前に取引するとなれば、現在価値で139万円ということになる。
DCF法では最初に物件が売れそうな価格を決めてしまうこととなるが、現実には将来の価格が分かる人は誰もいない
⇒ よって、解決策として“割引率”を導入する。
では、将来価値をDCF法によって計算する場合は、どのような手順で計算できるのか。
(例)
一年間に100万円の収益を生む3000万円のマンションを五年後に売却予定で五年間保有するとする。
この場合、年間100万円の収益を生むと分かっている3000万円のマンションを五年保有するスキームであるから
単純に計算すれば3500万円がこのマンションの現在価値ということになるが・・・?
問題点
(1)将来における収益や売却価格は確実ではない
⇒ よって、割引率を導入する
仮にそれが5%であれば、収益100万円が達成される確立は0.95%となる。
一年目 : 100万円 * 0.95
二年目 : 100万円 * 0.95 * 0.95
三年目 : 100万円 * 0.95 * 0.95 * 0.95
四年目 : 100万円 * 0.95 * 0.95 * 0.95 * 0.95
五年目 : 100万円 * 0.95 * 0.95 * 0.95 * 0.95 * 0.95