□詭弁
・犯罪者の多くがパンを食べるからといって、パンを食べている人の中に犯罪者がいることにはならない。・1914年以降に犯罪が多発しているからといって、必ずしもその世代がもっとも悪質な世代ということにはならん。 間違っている帰納的論理展開帰納的に解を…
経験ないし文化の構成要素やそれに対する物の見方が、その他の複数の要素や見方と相対的関係(is relative to)すなわち相互依存関係(is dependent on)にあるという考え方である。ある相対主義者[誰?]の主張によれば、人間は、感覚などの認識上のバイアス…
例:「犬ははたして哺乳類か」という議論で、「尻尾が2本ある犬が生まれることもあるじゃないか!」と答えた。 尻尾が2本ある犬なんて全体のごくごく少数なのに、それを理由に相手が全て間違っているかのように言う。 揚げ足を取ってくるタイプか・・・。…
例:「Aさんはホットケーキが好きだ。だからホットケーキを食べさせてあげるべきだ」以前もそうだったからって、必ずしも今もそうだとは限らないよね? これで強引に、意見を押し切って来る人には気をつけて。
根本的な帰属の誤り(こんぽんてきなきぞくのあやまり、英: Fundamental attribution error)個人の行動を説明するにあたって、気質的または個性的な面を重視しすぎて、状況的な面を軽視しすぎる傾向を言う。対応バイアス(たいおうバイアス、英:Corresponde…
権威に訴える論証(けんいにうったえるろんしょう、英: Appeal from authority, authoritative argument, appeal to authority)とは、命題が真であることを立証するために、権威によって裏付ける帰納的推論の一つである。統計を利用した統計的三段論法(英…
チェリーピッキングとは、以前ソメイヨシノの韓国起源説の事を書いたときにも少し取り上げましたが、複数の情報元の中から自身に都合のいいもののみを取り上げ或いは更にそこから部分的に改変し、内容を再構築して本来の意味とは全く別の内容にしてしまう詭…
多重尋問 (complex question)詳細は「多重質問の誤謬」を参照A「(万引きをした事が明らか、ではない人に対し)もう 万引きはやめたの?」複問の虚偽とも。『実際に万引きをした事がある人』ではない人にこう質問すると、多重尋問となる。「はい」と答えれば…
隙間の神 (God of the gaps)詳細は「隙間の神」を参照A「この現象は科学では説明できない。だから神の仕業としか考えられない」未知論証の一つ。創造科学やオカルト的な主張でよく用いられる論法である。神は自然現象の未解明の部分(隙間)に住んでいて、新…
連座の誤謬 (guilt by association)A「科学者Bの学説に対し、C教が公式に賛同を表明した。しかしC教は胡乱なペテン集団だ。B氏の学説もきっと信用には値しない」これも対人論証の一種で、「その主張を支持する者の中にはろくでもない連中がいる。故にその主…
状況対人論証 (circumstantial ad hominem)A「そろそろ新しいデジタルカメラが欲しいって話をC君としたら、D社の新製品を勧められたよ」B「C君のお父さんはD社に勤めているんだから、C君がそう答えるのは当然さ。真に受けない方がいい」Aに対するBの発言は、…
対人論証 (ad hominem abusive)A「私は生活必需品の消費税を廃止するべきだと思う」B「A氏はそんな事を主張しているが、彼は過去に傷害事件を起こしている。そんな者の意見を取り入れる事はできない」Bの発言は、Aの主張そのものではなくA自身に対して個人攻…
脅迫論証 (ad baculum)A「黙って私に従えないなら、ここから出て行け」(※「裁判所法第七十一条(法廷の秩序維持)の規定に従い、法廷の秩序を乱す者は、ここから出て行け」 )B「国境線はここだと主張しているが、そんなことは許さ(れ)ない。国境線はあちら…
多数論証 (ad populum)A「B君も早くCを買うべきだ。もう皆そうしている」Aの発言は「Xは多数派である。多数派は正しい。故にXは正しい」というタイプの推論。『多数派』は『正しい側』と論理的に同値ではなく包含関係にもないので、この論理は演繹にならない…
権威論証 (ad verecundiam)A「人間はBを敬うべきだ。哲学者のCもそう言っているだろう」Aの発言は「専門家(または著名人)も私と同意見だ。故に私の意見は正しい」というタイプの推論。権威に訴える論証とも。『専門家』や『著名人』は『常に真理を述べる者…
同情論証 (ad misericordiam)A「そんなふうに言うもんじゃない。B君がかわいそうだよ」Aの発言は、「XをYするのはかわいそう。故にXはYすべきではない」という形式の推論で、これは同情論証という。同時に、かわいそうであるか、そうでないかという論点への…
新しさに訴える論証 (Appeal to novelty)詳細は「新しさに訴える論証」を参照A「そのやり方はもう古いよ。最新の方法を使うべきだ」伝統に訴える論証とは逆に、過去と現在では状況が変わっているとすることを前提にした推論。科学の発展や流行の推移などで説…
道徳主義の誤謬 (Moralistic fallacy)A「人間は皆生まれながらに平等であるべきだ。だから能力が遺伝するという研究結果は間違っている。」規範文の前提から記述文の結論を導く場合に生じる誤謬。道徳律は定言的命法により記述されるため、その定言命題が真…
自然主義の誤謬 (Naturalistic fallacy)A「私達はこれまでずっとこの土地で協力し合って暮らしてきた。だからこれからもそうするべきだ」B「Aさんはホットケーキが好きだ。だからホットケーキを食べさせてあげるべきだ」Aの発言は、記述文(「XはYである」と…
充填された語 (loaded language)A「私達は、罪なき善良な社会的弱者により一層の苦痛と不幸を強いるだけのB知事の残酷で無慈悲で恥知らずな政策に、知性と良識ある者なら当然そうするように反対の意を表明しました。しかしB氏は極めて嘆かわしく、そして愚か…
循環論証 (circular reasoning)A「B君の言っている事は詭弁だ(屁理屈だ・揚げ足取りだ)。だから間違っている。」論点先取の中でも、「前提が結論の根拠となり、結論が前提の根拠となる」という形式の推論を、循環論証と呼ぶ。Aがこの発言の後に、どのよう…
「まだ確定していないことを」「論点先取り」をすること … 「これから証明するべき内容が、主張の中に含まれていること」 ○彼は勤勉な人だから、怠けるはずががないよ → 彼が勤勉な人であるからといって、怠けないことの証明にはならない。 「主張」と「論法…
論点先取 (petitio principii)詳細は「論点先取」を参照A「Bさんは勤勉な人だから、仕事を怠けるはずがないよ。」Aの発言は、前提の中に結論を導く事が出来る情報を「あらかじめ」含めている。このように、見掛け上は『論理』の形になっているものの実際は同…
論点回避 (Begging the question)「喫煙者はいつでも禁煙できます。彼に必要なのは禁煙する能力なのです。」推論の前提となる命題の真偽を問わず結論を真とする。あるいは前提に仮定を置いて得られた結論を真とする。上の例では「禁煙する能力」について問う…
連続性の虚偽 (Continuum fallacy)A「砂山から砂粒を一つ取り出しても、砂山のままである。さらにもう一粒取り出しても砂山である。したがって砂山からいくら砂粒を取り出しても砂山は砂山である。」B「建築契約には高額の追加費用の発生のさいには事前に承…
A「私は子どもが道路で遊ぶのは危険だと思う。」 B「そうは思わない。なぜなら子どもが外で遊ぶのは良いことだからだ。 Aは子どもを一日中家に閉じ込めておけというが、果たしてそれは正しい子育てなのだろうか。」ストローマン (Straw man)A 「私は子どもが…
論点のすりかえ (Ignoratio elenchi)詳細は「論点のすり替え」を参照A「スピード違反の罰金を払えというが、世間を見てみろ。犯罪であふれ返っている。君たち警察官は私のような善良な納税者を悩ませるのではなく、犯罪者を追いかけているべきだろう。」B「…
分割の誤謬 (fallacy of division)A「Bさんはお金持ちだ。だから身に付けている装飾品も、自己所有の自動車も、住んでいる家も、全て高価なものに違いない」これは「全体がXだから、ある部分もX」という議論で、分割の誤謬と呼ばれる。合成の誤謬とは逆のパ…
合成の誤謬 (fallacy of composition)A「Bさんの腕時計はロレックスで、財布とサングラスはグッチだった。きっと彼はお金持ちに違いない」これは「ある部分がXだから、全体もX」という議論で、合成の誤謬と呼ばれる。早まった一般化との違いは、最初に着目す…
媒概念不周延の虚偽 (fallacy of the undistributed middle)A「頭の良い人間は皆、読書家だ。そして私もまた、よく本を読む。だから私は頭が良いんだよ」Aの発言は「XはYである。ZもYである。故にZはXである」という形式の三段論法で、これは論理学で媒概念…