お金の仕組み(5)procyclicality
procyclicality〈プロシクリカリティ〉:
同じ向き(pro)に、サイクル(cycle)が同調すること。
それゆえ、“カウンターサイクル”といった考え方が必要になる。
『安く買って、高く売る』という考え方は“相対的”なもので
絶対的な指標があるわけではない。
それで、損得で考えるときに、どうしても時価で評価せざるを得ない。
本質的に根源的に、価値が絡むものの全ては投資的要素が入る。
時価で物事を判断することに有用性は認められるものの
その考え方には、プロシクリカリティがあることを認めねばならない。
格付機関もプロシクリカリティの問題を抱えている
☆格付の規準
①担保掛け目
②〈貸付〉の条件(固定金利か、償還条件)
③融資期間と金利水準
④書類審査(完全・限定・代替)
⑤住宅ローン〈貸付〉の資金使途(自宅か商用か別荘か)
⑥経過期間
⑦物件の種類
⑧地域分散
☆ストラクチャリング( 収益性のあるデリバティブを作ること )
対義語はリストラ
・アナリストにより格付された商品のトランシェをどう切ってつくるか
☆格付が行うこと、及びありがちな誤解
①格付は、価格変動についての分析データを含めていない
→ あくまで〈満期償還に対する評価〉であるので、利益ではない。
②社債はAAAがほとんどないのに、住宅ローンにAAAが多いのは何故??
→ 住宅ローンは担保が存在するので、〈信用補完率〉が高い。